【Mt.FUJI 100】100マイルレース完走⑤:第3セクション(F2からF3まで)
長かった天子山地を抜け、ようやくF2エイドステーションにたどり着きました。
しかし、第1・第2セクションを終えた時点で、両ももの前側は完全に疲労しており、下り坂を走り下ることは困難になっていました。
さらに、霧と汗冷えによって体温も奪われており、F2を出た直後はフリースとレインウェアを着用した状態でした。
本レース最初の夜明けから日中にかけて進む第3セクション。
「休みたいのに休めない」
そんな過酷な区間を、実際の走行データを基に振り返ります。
本データはPolar社製スマートウォッチ(Vantage V3)から得られたデータをもとに、POLAR FLOWを介して解析されたデータに基づいています。
第3セクション全体の概要
F2(富士宮GENSHIJINキャンプ場)からF3(麓)


- 区間距離:21.6km(オフィシャル値)
- 所用時間:5時間52分
- 区間平均ペース:13:53分/km
- 合計上昇距離(平均ペース):7.03km(18:44分/km)
- 合計下降距離(平均ペース):5.83km(12:37分/km)
セクション内の上りの記録
F2を出発してしばらくの間の平坦区間

F2を出てから約7kmは、砂利や小石、草が生えた比較的なだらかな道を進みます。
この区間を通過したのは、2日目の午前4時頃でした。
周囲はまだ薄暗く、夜明けを待っているような光景が広がっていました。
この頃も、前後には多くの選手のライトが見えていました。
汗冷えが強かったため、この時だけレース中にフリースジャケットを着用しました。
しかし、F2を出発するとすぐに身体が温まり、レインジャケットであるバーサライトジャケットだけに戻しました。
F2を出てから約5km地点だったと思いますが、視界の開けた場所に出ました。
振り返ると、富士山の影が雄大にそびえていたことを覚えています。
景色を見た瞬間、「富士山のレースに出ているんだ」と強く実感しました。
セクション最初の上り区間(端足峠)
区間の記録

- 区間距離: 1.65km
- 所用時間:35分
- 区間平均ペース:20:07分/km
足の疲労により思うように体が前に進まず、我慢が必要だった
第2セクションで蓄積した脚の疲労が非常に大きく、さらにこの区間の上り坂も急勾配だったため、ほとんど歩いて進みました。
この登りを終えて本栖湖付近まで到達すると、その先はしばらくロード区間が続いていました。
このころは足もだいぶ疲労していたように思いますが、後半に備えてもう少しマージンが欲しく、できるだけランニングをしていました。
セクション中盤の上り区間その①(中ノ倉山)
区間の記録

- 区間距離: 2.05km
- 所用時間:40分
- 区間平均ペース:17:01分/km
まだまだ油断は禁物だが、比較的進みやすい登坂が続く
この区間は、先ほどの端足峠ほど急な斜面ではなかったため、平均ペースはわずかに上がりました。
脚も少しずつ回復し始め、再びペースを上げられるようになったのだと思います。
しかし、高低図には表れない細かなアップダウンが繰り返されており、上りについてはひたすら歩いていたように思います。
セクション中盤の上り区間その②(パノラマ台)

区間の記録
- 区間距離: 3.38km
- 所用時間:59分
- 区間平均ペース:分16.25/km
- 合計上昇距離(平均ペース):1.56km(21:49分/km)
- 合計下降距離(平均ペース):0.66km(13:35分/km)
パノラマ台に向かう山岳区間と、後半の急な登りがこのセクションのハイライト!
この区間では、山岳地帯の稜線をなぞるようにトレイルが続きます。
路面状況は比較的落ち着いており、余裕のある選手であれば走り続けることもできそうな区間です。
本栖湖の後ろに見える富士山が印象的な区間
途中の中ノ倉峠では、本栖湖を前景とした富士山を眺めることができました。
スタッフの方に教えていただいたのですが、この景色は旧1000円札の図柄のモデルになった場所のようです。
富士観光開発株式会社様 ホームページより転載
https://www.fuji-net.co.jp/report/cat-view-camera/4708Kotoniぜひ、本栖湖周辺のハイキングに行ってみてください!
急登にもかかわらず温かい応援!!
さて、パノラマ台へ向かう区間終盤の上りは、非常に急な斜面でした。
頂上が近づくにつれて、応援してくださる方の声が少しずつ聞こえてきたことを覚えています。
最後まで励ましてくださった方々には、大変感謝しています。
急登に耐え、ついにパノラマ台に到着
応援に励まされながらこの登りを終え、しばらく進むと、視界が開けた見晴らしの良い場所へ到達します。
そこがパノラマ台です。
思えば、このセクションの光景が私の中でレースの最も良いハイライトとして、記憶に残っています。
この辺りから上りで少しずつ前の選手に追いつくようになりました。
上りの基礎練習の効果が出ているな、と実感したのを覚えています。
パノラマ台以降からF3まで

長いつづら折りを下った後は比較的平坦なトレイルが続く
パノラマ台を抜けてからは、これまで登ってきた分を一気に下ります。
とはいえ、中ほどに再度の上り返しがあるので、注意は必要でしたが、、、
全体的につま先に荷重がかかり続ける中、つづら折りのような下り坂を慎重に進みました。
ところどころ歩きながら、ゆっくりと走り下りました。
最後まで下り切ると、その先は木漏れ日が差し込む森林の中を進みます。
ここは非常に走りやすい区間で、F3エイドステーションが近いこともあり、少しペースを上げることができました。
周りの人のペースにつられたのと、もう少しでエイドステーションがあるという情報が相まって、私を走り続けさせてくれました。
この区間を抜けると、間もなくF3エイドステーションである精進湖に到着します。
F3に到着!!
4月25日 9:00
- スタートからの経過時間: 15時間44分
- 到着時総合順位:995位
道路を進むと、右手にF3エイドのゲートが見えてきました。
エイド内は非常に混雑していましたが、周囲にはまだ同じスタート時刻(第3ウェーブ)のゼッケンを付けた選手が多くいました。
ボリュームゾーン(移動集団中頃の最も通過者が多い時間帯)からそう大きく遅れてはいないことを確認し、少し安心して補給を行いました。
F3の地元おもてなしメニューについて
ここでは、雑炊を食べることができました。
柔らかいお米に、きのこと出汁のうま味が効いた雑炊で、疲れていても無理なく食べることができました。
大変おいしかったです(うまぁ~、、、って言った記憶すらある、、、)。
長すぎる下りで、せっかく温存したはずの足がまた疲労してしまったな、、、
椅子にもたれるのも大変で、“どすっ”と、腰を下ろして足を前に投げ出すように座って休憩をしていたのを覚えています。
日も上り、気温もだいぶ高くなってきました。
昨日とはうって変わって、暑い日差しを予感させる天候となりました。
午後もハードなレースになりそうだ
✓ 第2セクションまでに蓄積した大腿前面の疲労により、序盤から上りを歩く場面が多くなった
✓ 端足峠から中ノ倉山にかけては、脚の状態を確認しながら少しずつペースを回復させた
✓ パノラマ台までの区間は細かなアップダウンが多く、高低図以上にペースを維持しにくかった
✓ パノラマ台からの下りでは、疲労した脚に負担をかけ過ぎないよう、歩きとランニングを繰り返した
来年以降のMt.FUJI 100miを挑戦される方々の参考になれば幸いです
(つづく)
※この記事は2025年12月2日から2026年4月26日までの筆者の情報収集と経験に基づき記載しています。


