StartからA1まで ー

2026年5月30日、今年も「第4回 奥武蔵ロングトレイルレース」の季節がやってきます。

私にとって奥武蔵ロングトレイルレースは、第1回の35Kから始まり、105Kでのリタイア(第2回)、そして昨年の105K完走(第3回)と、まさに喜怒哀楽が詰まったホームコースのような存在です。

特に昨年は、スタート直後からの雨、そして夜間の深い霧に包まれ、多くの方が苦戦を強いられた過酷なレースでした。昨年の雪辱を誓う方、あるいは初めての105Kに不安を抱えている方に向けて、私の「第3回大会の完走ペースデータ」をセクションごとに整理して共有します。

戦略を立てる際の参考にしていただければ幸いです。

Kotoni

レースを控える方々にとって微力ながらお力になれれば幸いです。

本データはPolar社製スマートウォッチ(Vantage V3)から得られたデータをもとに、POLAR FLOWを介して解析されたデータに基づいています。

今回の共有したデータは、読者の方々の完走を約束するものではありません。

レース全体のペースについて

図1は私がこのレース全体をどのようなペースで走行したかを示しています。

これを見ると、A3–A4区間とA4–A5区間は他の区間よりも遅いことが分かります。

次に各区間のうち、登坂区間を抜き取ったときの平均ペースをお示しします。
最後の2区間はなぜかデータが欠損しており、表示できませんでしたが、この全体の傾向を見ると、概ね、全体ペースト傾向は変わらないので、推定はできるかもしれませんね。

こちらを見てみると、登坂についてはA4–A5区間よりも、A3–A4区間の方がゆっくりなのが分かります。それだけA3–A4区間は登坂がきつい、ということなのだと思います。

区間分析(Start–A1)

スタート地点からA1(子ノ権現)までの距離はおよそ17kmです。

スタートしてからはしばらくロードを走ります。
比較的ペースが速い集団にいるよりも、完走を目指す方は集団の真ん中から後方に位置取りしていてもよいかと思います。

しばらくすると左手にマミーマートが見え、そのあとに西武線の線路の上を通り、トレイルに入ります。

区間序盤の緩やかな登りについて

図3は、私のこの区間における私の心拍数、パワー、そして高度を示しています。
この区間では全体的に私の心拍数がいつもより高い値(Zone5)を記録しており、オーバーペース気味に走っていたことが伺えます。

スタートから比較的早いペースで進んだことや、細かい登りと下りによるストップアンドゴーが、インターバルトレーニングのように体に負荷をかけていたことが原因だと思います。

緩やかに上昇しながらも、小刻みな登りと下りが繰り返されていることが分かります。

そのため、この序盤の緩やかな上り坂では、経験者は走る選手と歩く選手に分かれ始めます。

完走を目指す方は、この緩やかな登りで足を使うのではなく、そのあとに続く上り下りに備えて歩きを選択するのも重要であると感じました。

Kotoni

全体としては、もう少しゆっくりでもよかったのかな、と思いつつもある程度ペースが速くても後半に足が残るようペーシングすることをお勧めします。

緩やかな登りの後からWA1(東峠)まで

トレイルに入った後の緩やかな長い登りを通り過ぎた後は、細かい上り下りが続くインターバル区間が続きます。

ハイカーが多く移動するこの区間の足場は比較的安定していますが、階段や根の多い地面が続き、ランナーの足を苦しめます。

また、下りから登りまでの距離もそこまで長くないため、下りの勢いを使って登りに入るランナーもいることから、オーバーペースになりがちだと感じました。

林道のロードをしばらく下った右に曲がるカーブに、WA1が待っています。
トイレと給水を済ませ、次に進みましょう。

Kotoni

ご自身のペースに丁度良いランナーの集まりを見つけたら、無理をせず心拍を管理しながら速度を抑えるのも作戦だと思います!

東峠を過ぎてからの急登

WA1からいきなり急登が始まります。
序盤は石が大きく、不安定な足場の中をひたすら上ります。

登りの後半は比較的安定した足場ですが、つづら折りが無限に続くような感覚に陥るほどの登りが続きます。

ここでは多くの選手が歩きながら登ります。
前の選手についていきつつも、ご自身のペースを崩さぬよう、足が止まらない最小限度のペースで進むのも大切な戦略であると思います。

急登を過ぎてから子ノ権現まで

この急登を過ぎてから子ノ権現までは、同じように上り下りを繰り返します。
図3を見てもらうとわかるように、心拍は依然として高い値を続けていました。

子ノ権現が近づいてくると、遠くから鐘の音が聞こえるかもしれません。

しかし、この後が長く続くので、「もう少し」という気持ちは抑え、なかなかエイドにつかないことによる気持ちの折れを防ぎましょう。

最後のきつい登りを抜けると、急に空が開け、左折した後に進行方向右手に最初のエイドステーション(A1)が現れます!!

Kotoni

次回はA1からA2にかけて、振り返りたいと思います