【Mt.FUJI 100】100マイルレース完走④:第2セクション(F1からF2まで)
ー天子山地を進む前半のハイライトー
ついにスタートしたMt.FUJI 100mi。
不安だった第1セクションを大きな渋滞もなく安全に抜けた私は、いよいよコース前半の山場である夜間の「天子山地」へと突入します。
約1,000mの強烈な上りだけでなく、霧と小雨によるぬかるみの下り坂が行く手を阻む第2セクション。
「休みたいのに休めない」
超過酷な区間を、実際の走行データを基に振り返ります。
本データはPolar社製スマートウォッチ(Vantage V3)から得られたデータをもとに、POLAR FLOWを介して解析されたデータに基づいています。
第2セクション全体の概要
F1(富士宮GENSHIJINキャンプ場)からF2(麓)

- 区間距離:26.6km
- 所用時間:6時間22分
- 区間平均ペース:14:08分/km
- 合計上昇距離(平均ペース):8.42km(21:48分/km)
- 合計下降距離(平均ペース):9.17km(12:25分/km)
第2セクションの分析方法


今回はセクション全体を前半の上り区間(赤)、天子山地を通過する中間区間(黄)、市街地に戻る下り区間(緑)に分け、それぞれのデータを分析しました。
それぞれの区間の記録
セクション前半の上り区間

- 区間距離:4.18km
- 所用時間:1時間35分
- 区間平均ペース:20:37分/km
- 上り/下り回数:2/0回
- 合計上昇距離(平均ペース):3.76km(24:11分/km)
- 合計下降距離(平均ペース):明らかな下降無しのためデータ無し
天子ヶ岳に繋がる勾配のきつい登りをノーストップで進める力が求められる

天子ヶ岳までは岩場と細い道を
1時間以上もスイッチバックのように
左右に上り続けることになります
第1セクションの渋滞を回避するためにオーバー気味に進んだ方は、集団の前方に位置しているかもしれません。
この天子山地は道幅が狭く、トレイルに入った時点のランナーパック(集団)の中で進むことを余儀なくされるはずです。
私もかなりハイペースの集団におり、全体的な心拍はZone4と高い水準を維持するきつい区間であったことが分かります。
ペースを落としたい場合は、上り坂の折り返しなどの安全地帯を活用し、ご自身のペースにちょうど良いパックに移る必要があると感じます。
天子ヶ岳山頂(1330m)に到着した時点で、この上り区間は終わりを迎えます。
前後の選手間隔がとても近く、心にも余裕がなかったため、写真はほとんど撮れませんでした。
セクションの中間区間
区間の記録

- 区間距離:6.07 km
- 所用時間:2時間4分
- 区間平均ペース:19.22分/km
- 上り下り回数(上り/下り):12/10回
- 合計上昇距離(平均ペース):2.55km(26:38分/km)
- 合計下降距離(平均ペース):1.67km(18:37分/km)
天子ヶ岳を抜けた後は、いよいよ天子山地の連峰に挑みます
そもそも試走に行くことができなかった私は、「ヤマレコ」や「Mt.FUJI 100mi」を完走した方々のブログを基に、どのくらいの負荷が体に掛かるのかをシミュレーションしていました。
たとえば図のように、オンライン上のSNSで取り上げられている山頂ポイントを調べ、この区間でどれくらい進めばよいかを考えておくことも有意義だと思っています。
私は、 ❶ 天子ヶ岳 ❷ 長者ヶ岳 ❸ 天狗岳 ❹ 井之頭峠 の4地点間のおおよその上りペースを調べ、そのペースで移動することが理論的に可能か、と考えていました。
各地点間の記録

実際の各地点間のデータを図に示します。
この区間は概ね17分/kmのペースで淡々と通過したことが分かります。
❸~❹の区間については、高低図で示す通り、後半にとても急な登坂が存在するため、同じ努力量で進んでも時間を要していました。
セクションの下り区間

- 区間距離: 7.09km
- 所用時間:1時間17分
- 区間平均ペース:分10:47/km
- 上り下り回数(上り/下り):0/1回
- 合計上昇距離(平均ペース):明らかな上昇無しのためデータ無し
- 合計下降距離(平均ペース): 6.34km(11:23分/km)
この区間は、前半のトレイルの下りと、後半のロードの下りによって大部分が構成されています。
公式の高低図やPolarのデータでは下る一方に見える区間ですが
実際にはきつい上りが何度も繰り返されます。
前半の渋滞区間


井之頭峠を越えた直後から急な下り坂が続きます
その上、前日までの雨と先行ランナーの通過により、路面は走り下りるのが不可能なほどの泥濘(ぬかるみ)と化していました。
すぐ横が崖の場所もあり、滑落リスクから周囲も立ち止まりながら進むスローペースに。
木を掴んだり尻をつけたりして下る局面も多いため、手の保護や滑り止めとしてグローブ(私は指穴開きを愛用)の携行を強くおすすめします。
結果、この区間の平均ペースは下りとしては大変遅い40分/kmまで落ち込み、実質渋滞となりました。
しかし、第1セクションで作った時間貯金のおかげでレースに支障はなく、事前の努力が報われた瞬間でした。
後半のロード区間

下り区間の後半はロードの下り(赤)に入ります。
脇道からロードに飛び出すと、多くの選手がこれまでのロスを取り戻すかのようにペースアップをしていました。
下り続きによる疲労を感じていても、ロードのペースを維持できるような心掛けがあると良いと思います。
下りの終わりからF2エイドステーションまで
下りが終わった後は、しばらくトレイルだったと記憶しています(疲れすぎていて記憶があいまいですが……)。
ペースを見ても、長いロードの下りによる大腿部の疲労がピークに達し、走ることが困難だったはずです。
それでも、多くの方々がランニングを継続していたため、私も歩きとランニングを繰り返しながら前に進んでいたのだと思います。
ようやくF2に到着!!
茶色の屋根の八角形の建物が視界に入ったとき、このセクションがようやく終わったことを実感しました。
- 総合順位: 1369位
- スタートからの経過時間: 9時間53分
F2の地元おもてなしメニューについて
このエイドステーションでは、富士宮名物「富士宮焼きそば」と「大福もち」が提供されていました
走っている時は緊張の連続で気にならなかったのですが、エイドステーションに到着すると急にお腹がすいてしまいました。
レッドブルも配布されており、焼きそばをほおばりながら時間の許す範囲でしっかりと体を休めました。
✓ 天子ヶ岳を目指す上り区間は約1,000mの上昇があり、高い身体負荷が続く
✓ 中間区間は約17分/kmのペースを維持して通過
✓ 下り区間は雨による泥濘と滑落リスクで渋滞し、平均40分/kmまでペースが落ちた
✓ 悪路の激しい下りでは、手の保護や滑り止め用のグローブが有効かもしれない
✓ 大腿部の疲労はピークに達したが、第1セクションの貯金を生かしてF2エイドに到着
来年以降のMt.FUJI 100miを挑戦される方々の参考になれば幸いです
(つづく)
※この記事は2025年12月2日から2026年4月26日までの筆者の情報収集と経験に基づき記載しています。

