「水分補給」と「こまめな休憩」はもはや一般常識
環境にマッチした運動強度を策定する
継続してトレーニングを行う
これが、パフォーマンス向上の重要なファクターだ
暑い夏がやってきました。
冬場の時にはあんなに恋しかった夏の日差しが、今ではストレスにすら感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響により、なかなか外出をすることが難しくなりました。
トレーニングもグループで行いずらく、一人で外出する機会も増えたのではないでしょうか。
そんな時、熱中症にかかったら、、、
自覚や発見が遅れて、取り返しのつかない事態に発展してしまうことも考えられます。
今回は、コトニが病院で働いていた時の医師からの助言や、自分自身が自転車トレーニングをしている経験をもとに、暑い夏にトレーニング継続するために気を付けたほうが良いことについて、紹介します。
熱中症を予防するための大前提
どんなに短時間でも、途中で水分補給を行えるよう
最低限の備え(携帯電話・お金)は常備しましょう
皆さんには必ず、伝えなければなりませんので下記を覚えてくださいね。
・暑さを避け、熱や日光から身を守ること
→ 送風や日陰を利用すること
→ 日傘や帽子、通気性の良いウェアの着用を心がけること
→ 濡れたタオルなどで体を拭き、体温の上昇を抑えるよう心がけること
・こまめな水分補給をとること
→ 過剰な喉の渇きを自覚する前に水分摂取を行うこと
→ あまり薄すぎない濃度の飲料水を摂取すること
私が説明するよりもわかりやすく、厚生労働省が綺麗なサイトを用意してくれています。
厚生労働省
とくに、「熱中症を防ぎましょう」の部分は、この時期に一度読んでいただくことをお勧めします。
みんなでおさらい!
水分補給の目的について
どんなに素晴らしい環境に身を置いても、水分補給を心がけてくださいね
水分補給は大切なことはわかっているけど、、、
その理由について、皆さんはどの程度ご存知でしょうか。
水分補給の目的は大きく分けて、下のようになります。
・深部の体温上昇を防ぐ
→ 運動中の冷水摂取は、体の内部の温度上昇を防ぐ
・発汗による表面の温度上昇を防ぐ
→ 体表面の温度上昇を抑える発汗に必要な水分を補給する
・生命維持に必要な栄養を補給する
→ 筋肉の収縮や脳のはたらきに必要な糖分や電解質の枯渇を防ぐ
このように、水分補給は体の中と外の過剰な温度上昇を防ぎつつ、生きることに必要な栄養素を補うことが必要になってきます。
お子様にも、この3つを説明できるようにしてあげてくださいね。
今回の記事を作るにあたって見つけたサイトがあります。
コカ・コーラが運営している「飲料アカデミー」というサイトです。
エビデンスを用いて、わかりやすく水分補給の重要性について紹介されています。
コカ・コーラより
重ねてお読みいただければ、いっそうの理解が深まると思いますよ。
夏にトレーニングを継続するためのポイント
運動について注意することを紹介します。
ちなみに、コトニは決して人より暑さに強いわけではありません。
ですので、夏場のトレーニングは人一倍「外の環境」「運動時間と強度」「心拍数の急激な上昇と戻り」に気を付けています。
チームで練習をすると、周りに合わせなければならず、ついつい運動強度があがりがちです。
そんな時でも、「危ない!」と感じた時は、集団から離脱して後から追うようにゴールします。
体調を崩さず、淡々とトレーニングを実施できることが、ライバルに差をつけるポイントです。
気温以外の指標に着目して、運動強度を設定する
よくニュースで流れる気温の情報だけでなく、コトニは「WBGT」という指標をチェックするようにしています。
聴き慣れない言葉かもしれませんね。
WBGTは「暑さ指数」とも言われます。
気温に加えて、湿度や日の当たり具合も考慮に入れた気温の数値のことです。
WBGTは、気温よりも体への影響をより正確に反映している点で、優れているんですよ。
環境省から、日常生活や運動時のWBGTの指標が出ています。
参考にしていただくと良いと思います。
環境省より
さらに、日本スポーツ協会からは、運動に関連した熱中症予防に関する資料が公表されています。
日本スポーツ協会より
スポーツ少年団やレクリエーションに関するサービスを提供される方々は、このような資料をお読みいただくのが良いと思います。
地方ごとのWBGTについては、環境省の「熱中症警戒アラート」というものをたまに見るようにしています。
環境省より
コトニはWBGTが25〜28の範囲であれば、体調に応じて高強度のトレーニング(HIITやCriss-Cross、Climbing Repeats)を実施しています。
28を超えた時には、チーム練習の時を除き、低い強度のトレーニングを行うか、大部分が日陰の峠道のみ短時間のインターバルを実施するように心がけています。
気分転換に、山道を歩いたり、ということもします。
にしても、エベレスト登頂に普段着で向かうことはありませんよね。
それと一緒で、夏場のトレーニングは時間にかかわらず十分すぎるくらいの用意をして望んでください。
関東ではほとんどの日中が、WBGTが28を超えてきます。
つまり、日中に運動をするということは、「トラブルに遭遇する可能性が極めて高い状況に身を置く」と考えます。
トレーニングを実施できる環境にあるのか、それとも控えるべきなのかを見極めて、自己の責任において効果的に運動を実施しましょう。
運動強度と時間との関係に注意する
運動の量は、運動強度と運動時間によって規定されます。
心拍数が上昇しやすい高温多湿の状況では、いつもより運動強度を下げ、その分少し運動時間を増やすなどの工夫があっても良いと思います。
もちろん、運動時間が長くなれば、それだけ外にいる時間も伸びますので、十分注意しましょう。
メッツやエクササイズといった運動の強さと運動時間については、下記の記事で紹介していますのでお読みください。
運動強度について、コトニは暑い日は低強度のトレーニングを長めに実施してから、徐々に中強度程度のトレーニングに移行するように心がけています。
気温が高いと、運動強度は必然的に下がるため、春に実施していたようなパワー指標でのトレーニングでは、熱中症になる危険性が高いと判断しているからです。
高強度のトレーニングは、気温が比較的低い早朝の時間に限り実施しています。
夕方は、湿度が高くなったり、夕立にあったりするなど、思った以上に危険が伴います。
コトニ的には、基礎体力の向上は秋から冬にかけて実施することが好ましいと思います。
これからレースなどのイベントに挑戦される方は、この夏は無理せず完走することを目的とし、来年を見据えて長期的なスパンで実践されることもご検討ください。
心拍数への配慮を心がける
よくトレーニングをされている方は、運動強度の指標として「心拍数」を指標にされることがあると思います。
この心拍数、気温や湿度が高いほど高値をとる傾向にあると言われています。
いつもより高温多湿の状況では、普段より心拍数の上昇に気を配りましょう。
また、運動強度が下がった時の、心拍数の戻りも重要です。
信号待ちや、休憩時間に、いつもの心拍数まで下がらないようなことがあれば、要注意と考える方が無難です。
ちなみに、体内から水分が抜けている、いわゆる「脱水症状」の時も、頻脈になります。
体内から水分が抜けると、血液がドロドロに近くなる傾向にあります。
そのような血液を、心臓が頑張って体の中に血液を巡らせようとするので、いつもより「ドキドキ=頻脈」するわけです。
休憩中に心拍数がなかなか下がらないときは、体調が悪くなる前に中断し、コンビニなど涼しい場所に退避し、水分をしっかりとりましょう。
サイクリングなど、パワーメーターを指標としたトレーニングをされていると、いつもと同じパワーを出すために頑張りすぎてしまいます。
夏場はパワーだけではなく、「心拍数の上昇と戻り」もしっかり確認すると良いでしょう。
水分を摂取する時間に気を配る
コトニはトレーニング中5〜10分に一回程度、少量の水分を補給する癖をつけています。
運動に集中していると、水分摂取を行うタイミングを見逃しがちです。
遅くても、30分に一回は休憩をし、コップ一杯分の「スポーツドリンクなど」を飲むようにしましょう。
真水では、汗として外に出た電解質を補給することができず、水ばかりが体内に入るので、体が薄まってしまい、「水中毒」様のトラブルが発生する危険性があります。
基本的にスポーツドリンクは水で薄めたりせず、そのまま飲むようにすると良いですよ。
まとめ
下記に、夏場のトレーニングを実施するための要点についてまとめます。
- 「WBGT」のような気温の指標も参考にすること。
- 運動強度の設定を行い、運動強度と時間のバランスを考えること。
- 心拍数の上昇と戻りに着目し、体調が良くても、心拍数に変動が生じている時は途中で練習から離脱すること。
コトニは熱に弱い生き物です(笑)
ですが、風邪を引いた場合を除き、夏場に体調を崩したことはほとんどありません。
その分、長くトレーニングを継続し、レースなどにも参加してきました。
チームで走っていると、たまにチームメイトから「根性ないなー」とか「いつもより遅いじゃん」などと言われることもあるかもしれません。
相手にその気が無くても、「調子悪いの?」という気遣いの一言が、頑張っている方にとっては悔しく、またストレスフルな言葉にすら感じてしまうことがあるかもしれません。
もしそうだとすれば、気持ちはとても分かります。
ただ、チームの仲間と切磋琢磨することはとても重要ですが、コトニとしては、勝負をするのはあくまでレースの場であって、普段の練習ではないと考えています。
運動不足とうまく付き合うためにも、夏場のマネージメントをしっかりして、健やかな人生をおくりましょう!
気持ちをコントロールして、夏の暑さにも負けない体を作る!!
一日を大切に、コトニでした!!