ー長く続いた下り坂とその後の渋滞についてー

Mt.FUJI100を完走するうえで、私が特に心配していたことの一つが「渋滞」でした

実際に「Mt.FUJI100 渋滞」と検索すると、2024年から2025年の大会では、スタートから16~17km付近で渋滞が発生し、想定以上の時間を要したという体験談がYouTubeやブログで数多く見られました。

そのため私は、どのスタートWaveであっても各Wave内で中位より前の位置を維持したいと考えていました。

スタートラインナップを確認したところ、私はWave 3(Wave 1のスタートから30分後)でした。

今回は、スタート地点である富士山こどもの国から第1エイドステーション(F1:富士宮GENSHIJINキャンプ場)までを、実際の走行データをもとに振り返ります。

本データはPolar社製スマートウォッチ(Vantage V3)から得られたデータをもとに、POLAR FLOWを介して解析されたデータに基づいています。

今回の共有したデータと記事の内容は、読者の方々の完走を約束するものではありません。

第1セクションの概要

スタート(富士山こどもの国)~F1(富士宮GENSHIJINキャンプ場)

Polar Vantage V3の走行データ画面。富士山こどもの国からF1富士宮までの地図画像。
レース記録

区間全体

  • 区間距離:16.3km
  • 所要時間:3時間36分
  • 平均ペース:8分15秒/km

上り区間

  • 距離:4.84km
  • 平均ペース:9分09秒/km

下り区間

  • 距離:9.87km
  • 平均ペース:8分24秒/km

全体的に安定感のあるロードとグラベルが続きます。

前半の登りの後は様々な勾配の下り坂が続き、後半は比較的小さなアップダウンが続きます。

そのため、身近なトレイルでもある程度この区間のシミュレーションは可能だと思います。

この区間では選手が複数の塊になって走っているため、自身の目標ペースに近いランナーについてくと良いかもしれません。

ついに感動のスタート

UTMFの存在を知ってから10数年、レース当選から約5か月、ついに挑戦の場にたどり着いたのです。

スタートラインに立った瞬間、これまでの道のりが思い出され、万感の思いがこみ上げてきました

スタート直後の上り坂

スタート直後の登りの地図画像。

スタート直後から約2.5kmの登り坂が続きます。

序盤は多くの選手が走っていますが、後半になると徐々に歩き出す選手が増えます。

どの選手もまだ余裕があり、会話などをされながら走っている方も見られます。

私はこの区間を7分/kmのペースで走っていたようです。

今思えば普段よりもハイペースでした。

渋滞の恐怖で相当飛ばしていたのだと思います。

心配していた最初の渋滞

レース記録
  • 発生地点:約17km地点
  • 足止め時間:約5~10分
  • スタートから発生地点までの平均ペース:7:02分/km

準備期間の時からこのレースで最も心配していたのが、この17km地点付近で発生する渋滞でした。

過去の参加者の体験談では、ここで大幅な足止めを受けたという報告も見られたため、スタート直後からできるだけ前方の集団で進むことを意識していました。

実際には、仮設トイレを過ぎた先の急な下りと短い急登で渋滞が発生していましたが、足止めは5~10分程度で済みました。

その後はすぐに走れるようになり、このセクションでは大きな渋滞に巻き込まれることはありませんでした。

スタート前から心配していた区間だったため、大きな安心感を得たことを覚えています。

渋滞を回避できた理由として考えられること

スタートから前半の長い下りの地図画像。
スタートから前半の長い下りを走っている時の心拍数、ペース、パワーの画像。

振り返ってみると、前半の長い下り坂を比較的速いペースで通過できたことが大きかったように思います。

前半の下り区間のデータ
  • 距離:6.37km
  • 所要時間:39分
  • 平均ペース:6分06秒/km

ロードとグラベルが混在する区間でしたが、今回の結果だけで判断するなら、この下り区間を6分/km前後で進めることができれば大きな渋滞に巻き込まれる可能性は低くなるのではないかと感じています。

最終的に、スタート直後の登りとこの下り区間の後に続く緩やかな登り返しの減速を合わせて、スタート地点から渋滞した区間の間の平均ペースが7:02分/kmになったのだと考えています。

実際に走って感じたこと

今回は長時間の渋滞に遭遇することを回避することができましたが、その代償もありました。

約3kgの装備を背負った状態で長い下り坂を速いペースで下り続けたため、この時点ですでに両大腿前面にはかなりの疲労を感じていました。

渋滞を回避できたことは大きなアドバンテージでしたが、その代わりに脚へのダメージを早い段階で受けることになったとも言えます。

結局、このダメージはゴールまで影響し続けていました。

肉体的のみならず、無事に完走できるか不安になるというメンタル面への悪影響を及ぼしたことは確かです。

そのため、ある程度渋滞に遭遇することを許容して、前半をマイペースで進むこともよいと思っています。

総じて、Mt.FUJI100では、「渋滞を避けるために前半を攻めるか、それとも脚を温存するか」という判断が必要になると感じました。

Kotoni

実際に、このセクションの後半はこの後の天子ヶ岳周辺の登りに備えて歩いた区間もありました。

この区間への対策

私のデータを見た限りでは、長時間の渋滞を回避するためには長い下り坂を6分/km前後で走り続ける能力が求められると判断できそうです。

また、長時間にわたり身体や内臓が上下動を繰り返すため、差し込みや胃の不快感、便意などの胃腸トラブルが起こる可能性もあります。

そのため、本番前には長い下り坂を一定のペースで走る経験を積んでおくことが有効だと感じました。

関東圏であれば、ヤビツ峠の下り坂を利用したトレーニングは比較的良いシミュレーションになるのではないかと思います。

渋滞対策としてだけでなく、下りによる脚へのダメージや胃腸への負担を事前に体験しておく意味でもおすすめです。

ヤビツ峠に向かうまでの道路は道幅が狭く、自動車や自転車が通行しています。
練習の際は交通状況に十分注意しましょう。

このセクションのまとめ

✓ 約17km地点の渋滞は5~10分程度で通過できた

✓ 第3Waveでは、前半の下り区間を約6分/kmで進んだことが渋滞回避につながった可能性がある

✓ その代償として大腿前面には早い段階から疲労を感じた

✓ Mt.FUJI100では渋滞回避と脚の温存のバランスが重要

✓ 長い下り坂への事前準備が完走の要素になりうる

来年以降のMt.FUJI 100miを挑戦される方々の参考になれば幸いです

(つづく)