雑記

このブログで扱っている「心肺機能」について説明します!

マラソンや自転車など、持久系スポーツでよく耳にする「心肺機能」

なんとなく持久力と関係しているのかなーと感じている人は多いものの、結局それは何なのかということについては十分な理解ができていない人がいると思います。

実は、ヒトの「心肺機能」を構成する要素はたくさんあるんです。

皆さんには、このページを読んでもらうことで「心肺機能」を構成する要素の一部分について、ある程度の知識を付けてもらいたいと思います。

なぜかというと、言葉の意味が分かると、体力向上を目的とした雑誌なんかに書いてある記事の意味がある程度わかるようになると思うからです。

皆さんにも読みやすい雑誌と、読みづらい雑誌(質などは関係なく)がありませんでしょうか。
理解のしやすさにも人それぞれ特徴があるんですね。

言葉の意味さえざっくりわかってもらえれば、自分の好きな雑誌から情報を選ぶバリエーションが増えてくると思います。

この記事では、本ブログが示す「心肺機能」について、ある程度専門的な用語を用いつつ(ここ、ポイントです)できる限りわかりやすく解説したいと思います。

※医学や生理学を学ばれている方にとって、私の説明は随分と雑駁に感じるかもしれません、しかし、分からない方にとってはこれだけでも一苦労。暖かい気持ちで見守っていただけますと幸いです。

心肺機能を示す用語の紹介

ヒトの心肺機能って、どうやって表現されているんでしょう?
持久力、とりわけ心肺機能面に対しては、最大酸素摂取量(さいだいさんそせっしゅりょう)という言葉が用いられています。

この言葉は、運動に関連するウェアラブル端末などには頻繁に用いられているので、知っておくと役に立つと思います。

最大酸素摂取量

漢字ばっかりで難しいですよね。
でも、大丈夫です。
私が分かりやすく説明しますね。

まず、言葉を分解しましょう。
最大の酸素を摂取できる量と書いて、最大酸素摂取量。

つまり、ある人が体の中に取り込むことができる酸素の最大値。
ということになりますね。

なんで体に取り込むことができる酸素の量から持久力がわかるの?

これを理解するためには、運動中に起こる、正常な人の体の働きについて理解しておくとよいと思います。

身近な例として、ジョギングを用いて考えてみましょう!

ヒトは、普段から呼吸をして、体に酸素を取り込むことで生きています。
体を動かすエネルギーを得るためには、酸素が必要だからです。

なんとなく、分かりますよね。

ゆっくりジョギングするときは少なめのエネルギー
速く走るときには沢山のエネルギー

このように、人は沢山動こうとすればするほど、多くのエネルギーを必要とします。

なので、運動の強さ(ここでは走る速さ)が上がると、必要な酸素の量も増えるんです。

なので、沢山酸素を取り込める人は、それだけ沢山のエネルギーを生み出す材料を得ることができるようになるわけです。

これで、最大酸素摂取量の大体の説明が終わりました。

簡単でしょ?

最大酸素摂取量を知ると、どんな利点があるの?

最大酸素摂取量がわかってくると、モチベーション意地に繋がるいくつかの面白いことができるようになります。

ここでは、個人的に興味がある事柄について、3つほど上げます。

自分の心肺機能が数値化できる

「戦闘力」と聞くと、なんだかワクワクしてくるのは私だけでしょうか(笑)

最大酸素摂取量を知ると、自分の心肺機能面の「戦闘力」が大体分かることになります

私の最大酸素摂取量は〇〇だ。

と覚えておくことで、自分の心肺機能の数値が下がっているのか、それとも向上しているのかを知ることができ、モチベーションの維持につなげることができると思います。

決して低いからと言って弱い、高いからと言って強いと言いたいわけではありません。
あくまで、持久力を理解する方法の一つだと思ってください。

他人と心肺機能の強さを比べることができるようになる

最大酸素摂取量というのは一人一人固有に測定できますから、同じように最大酸素摂取量を知っている方同士で比較することができるようになります。

競い合うライバルがいれば、それだけやる気が出てくることもあるかもしれません。

ただし、最大酸素摂取量だけが持久スポーツの競技力を決定しているわけではありませんから、あくまで参考程度に用いるようにしましょうね。

自分の心肺機能が、正常範囲内であるかを概ね把握することができる

これは覚えておくとよいかもしれませんね。

これまでの多くの研究者が研究をしてくれたおかげで、日本人における大体の最大酸素摂取量の正常値が明らかになってきました。

年齢性別に最大酸素摂取量の数値は大まかに異なる。
厚生労働省:健康づくりのための身体活動基準2013より
表を一部改編

上の表を見る限りでは、男女ともに、概ね30前後の数値があると、概ね基準値に収まっていると言えそうですね。

正常値から著しく低下していた場合には、必要に応じて医師の診察を受けるなど、メディカルチェックなどにも目を向けてあげると、体調管理がより効果的に行えるようになると思います。

ちょっと小難しい話

正直、上に載せた説明には、あえて単位などを書いていません。
初めて読む人にとって、単位を書くと難しく感じてしまい、せっかくの理解を妨げてしまうと思ったからです。

ここからは、より詳しく知りたい方のために、少し難易度を挙げて説明します。

単位が示す意味や、実際どうやって測定されているのかを知ると、その数値が持つ運動生理学な意味合いについて理解を深めることができると思います。

お腹がいっぱいの方は、上までの説明と数値だけで十分だと思いますので、こんなところは読み飛ばしてしまいましょー!

最大酸素摂取量の単位

最大酸素摂取量の意味は、上述したとおり、人が体内に取り込むことができる酸素の最大値でしたね。

厳密には、最大酸素摂取量は数字の後ろに下記のような単位が付きます。

最大酸素摂取量の単位

最大酸素摂取量・・・○○ml/kg/分

つまり、人が1分間に体重1キログラムあたりに何mlの酸素を取り込めたか
ということを示している。

なんで、わざわざ体重1キログラムあたりの酸素摂取量にするかというと、体格によって、摂取できる酸素の量が変わるんですね。

なので、人と人とを比べるために、数値を体重で割ってあげて、比べやすくしてあげているのです。

ところで、最大酸素摂取量ってどうやって知ればいいの?

ウェアラブル端末の進化のおかげで、手首に装着したり、バンドで胸の周りにセンサーを巻き付けたりして運動することで、最大酸素摂取量の推定値を知ることができるようになりました。

参考までに、私が普段使用しているガーミン社のホームページで紹介されている動画がありますので、下記に紹介しますね。

ちなみに、最大酸素摂取量は英語でVO2max(ブイオーツーマックス)と言います。

私は実際に研究施設などで最大酸素摂取量を計測していただきましたが、その際の数値と、ガーミンで計測された数値は概ね近い値でした。

精度はかなりのものなのではないかなと思います。

上記のガーミンの動画にも似たようなことが説明されていましたが、一般にマラソンや自転車、水泳などにおいて、最大酸素摂取量が高い人ほど長時間の運動に耐えることができると言われています。

運動で向上するの?

運動強度にもよりますが、少しずつ持久系の運動を行なっていくことで、最大酸素摂取量をある程度増加させることができます。

そのためにも、日々の体調管理を行いながら、適切な強度(速度)での運動を行うと良いと思います。

効果的な運動を行う方法についても紹介していきますので、参考にしてくださいね。

【小ネタ】最大摂取量特集

ここまで勉強した方は、こんな話についてこれるようになりますよ(笑)

完全に小ネタになりますから、読んでみて、「クスッ」と笑えたり、「マジか!なんだかわかんないけどスゲー」って思ってもらえたなら、あなたは十分に最大酸素摂取量について理解できていると思います。

マラソン選手

日本の実業団選手・・・約70
瀬古利彦さん・・・約84

瀬古さん、すごいですね。

競走馬

現役の競走馬(サラブレッド)で約180もあるそうです。
体格が大きくなると、心臓も大きくなります。
人間とは規格外の量になりますね。

イヌ

犬ぞりレースに用いられるイヌで約300

人間のオトモ、イッヌ!
正直驚きましたが、彼らの持久力はヒトのためになっていると思うと、とってもありがたいですね。

いかがでしたか?

今回はヒトの持久力の指標の1つである、最大酸素摂取量について解説しました。

酸素をたくさん取り込めるようになるには、ある程度の負荷の運動を行う必要がありますが、運動のプログラムに関しては、一般的に年齢や性別は関係なく行うことがほとんどです。

少しでも運動に詳しくなってもらえたら幸いです。

わかりやすく覚えて、賢くなって、生き生きと運動に取り組みましょう!

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